蛇を踏む

- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/08
- メディア: 文庫
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文体とか空気感とか。
なんとも言えない色気もある。
さらっと流れる文章の中にどろっとした異質なものが入り混じる。
何とも得体の知れない世界の中にあるリアリティ。
解説の言葉を借りると、彼女の書く物語には「境界がない」ので、
「藪で蛇を踏んで、家に帰ったら蛇が母になっていた」
みたいな出来事を唐突に示されても、
奇をてらった感が全然なく、すっと入ってくる。