ASKA×吉田豪 対談 書き起こし
個人的にすごく楽しみにしていた組合せで、そして期待通り非常に濃厚な対談でしたので、ざくっと書き起こして記録として残しておきます。長いです。
あと、フルサイズで4曲も聴けるっていうのは、ほんとネットTV万歳って感じでしたね。
2017年10月30日放送 Abema TV「逆指名インタビュー」
ASKA(以下、A):ネットで(記事を色々)書いていただいて。
吉田豪(以下、吉):認識していただいてる時点で恐縮です。
A:分析もしていただいて、本も読んでいただいて。
吉:グッズも色々買って、今日も着てきてるんですけど。
A:(笑)それは今日狙ってきたでしょ。
吉:いえいえ、結構日常的に着てますし、TVに出る時は積極的に着るようにしてます。
A:ありがとうございます。
A:今日は逆指名インタビューということで。
吉:逆指名の人選が独特ですよね。亀田さんと僕って。
A:両人ともお会いしたかったんですよ。
吉:亀田さんとパンチ力対決をしてほしかったんですけどね。ASKAさんのパンチ力の凄さ、伝説じゃないですか。TVで具志堅用高さんと佐竹雅昭さんと、ゲームセンターのパンチ力を計測する機械で2回とも圧勝してるんですよね。
A:いやいやいや、あれはね、もう古い話ですから(笑)。
吉:ASKA幻想がすごいんですよ、僕の中で。エピソードだらけじゃないですか。
A:そんな、人の人生を漫画みたいにやめて。
吉:だって尊敬する人が王貞治とアントニオ猪木って書いてるのを見た時点で、信用できると思ったんですよ。
A:お好き?
吉:もちろん。昭和の男子はだいたい好きですよ、2人とも。
吉:あの、伝えたいことがあって。今、若いミュージシャンでスカートっていうポップアーティストがいるんですよ。最近メジャーデビューした。ASKAさんの大ファンで、会うたびにCHAGE&ASKAの話をするんですよ。今日も報告して。ものすごい喜んでて。若い世代も慕ってますよ。
A:玉置浩二なんかとも話すんだけど、自分の中では「俺達は時代のシンガーだから、時代時代の歌を歌う歌謡歌手だ」っていうところがどこかにあって。歌謡歌手という言葉は使わないにせよ。だから、その世代の中で残っていけば良いって思ってた。新しい時代には新しいものがでてきて、自分が生きてるこの何十年間を人間はともにしてるわけで、僕たちの知らない世代が来たら残らないって思ってるから、割とそこで冷めたところもあるんだけど。でも、若い子たちが聞いてくれてるっていうことはね、その楽曲が残っていってるんだなと。もしかしたら音楽って残っていくものなのかもしれないなって。若い世代が聴いてくれてるっていうのは非常にありがたいかなぁ。
吉:子供の頃から見てて、なんとなく本当に、失礼な言い方をすると、ちょっと舐めた部分もあると思うんですよ、みなさんは。でも、実際見ると、とんでもないと思うのがその辺の人たちというか。玉置浩二さんもやっぱり生で見るととんでもないわ、この人、って思うし。
A:玉置もすごいからね~。
吉:二人の関係もおもしろいなと思って。
A:あいつはね、毎日遊びに来てた時期があるから。朝7、8時まで家にいて、それから仕事に行くんだけど、「今日はお金がない」って言うから、俺がタクシー代出したんだけど、乗ったタクシーの運転手さんが玉置と同郷の旭川出身だったみたいで、残り全部をチップとして払ったんだよ。なんでお前!金返せよ!って。おもしろい奴ですよ。
吉:飛び入りで歌ったりもされて。
A:奴はね、そういうところ男気があって。男気って言葉使っちゃいけないな。あのような状況だから、玉置が呼んでくれて。
吉:いつまでも歌いたいっていう気持ちがすごい伝わるんですよね、ASKAさんから。
A:それでもね、一時は事件のことがあって、もう歌えないなぁって思って。人前で歌っちゃいけないし、堂々と歌えないんだったらスッパリと辞めなきゃって思う時期もあったりして。ちょっとの時期なんだけどね。諦めに入った時期があって。そんな時にね、「何をほざいてるんだ。ほら、やりますよ。」って言ってくれたんで、あれでハッとして、歌うことができるようになったんだけどね。
吉:それはどういう風に言われたんですか?
A:「とりあえず引退発表を記者会見でするんで。お世話になりました。」って伝えて回ってる時に、「何を言ってるんですか。やりますよ。」っていうひと言で。何かに占領されてたんだね、心の中が。それをいきなりパッて剥がされた感じがして。
吉:それはスタッフの方が?
A:メンバーや仲間内の人間が、1人じゃなくて、みんな同じようなことを言ってくれたので。だから、まだまだやらなきゃいけないなって。
吉:それくらいまで追い込まれてたんですね。
吉:事件の後、お客さんの前出るのって、かなりプレッシャーとかあったんじゃないですか?
A:いや、それはなかったかな。福岡の友達がいきなりそういう場を設けてくれて。お客さんの数は関係なかったから。それは、普通にできたかなぁ。
A:実はね、20年くらい前から今の音楽業界のような状況になることは分かってて。音楽業界はおそらくこのままだと衰退するなと。衰退する原因は僕らにもあるんだけど、あまりにも世の中に迎合しすぎているなと。それに対して今、自分なりに動いてる最中なんだけど。楽しんで作ってるから苦労とは言わないけど、注ぎ込んだ時間とか精神からひっぱり出してきて作品を作ってるのに、それを「聴き放題」っていうね、
吉:海外ではもうそれが主流になって。
A:自分の音楽が「聴き放題」にされていくことへの懸念があって。僕は絶対入らないですよ。そこには。
今回、「Weare」っていうアーティストのための配信サイトを作った。僕は中心ってわけではなく、広報みたいなもので。僕はどこにも制約や束縛がないから何でも発信できるんだってことで、今回発信させていただいてるんだけど。
アーティストが今活動しようにも活動できなくなっていて。もちろん時代の中で常に活動できる人はちゃんと現れるけど、そういう一部の人にスポットを当ててもしょうがない。音楽やってる人が音楽で食べれない状況にどんどん追い込まれてることに危機感を感じなきゃいけない。
吉:CDが売れない時代にどうやっていくかっていう。
A:そうそう。で、売れないからどうしようか。もっと世間が喜ぶように、もっと喜ぶようにしようとして、結局最後に出てきたのは、タダで聴かせるっていうことになっちゃった。そんなことしたらもうミュージシャン出てこないでしょ。
だから、今回僕は配信サイトを立ち上げて、ここで配信音源を買ってくれたらミュージシャンに70%を還元するし、このサイトは一切利益を追求しない、と。本当にそのつもりなのね。だから、公開しろと言われればいつでも数字を公開するしね。だから、今やらないといけないのは、とにかくたくさんのアーティストをここに集めて、ここで配信すること。お金をプールする会社じゃなくて、アーティストが集まるごとに大きくなっていく会社。これは、ずっと前からの構想なんだけど、やっと発表できる段階に来たので。それもこれも自分が今縛られるものがないからしてることなので。これに対しては色々考えることがありますね。
吉:たぶん事件がきっかけになっている部分も大きいと思うんですよ。契約も難しいだろうし。
A:1人でやらないきゃいけなくなったっていうことから、以前から考えてることに向けて動き出せたかな。で、この話をすると、ミュージシャンはみんな共鳴してくれる。でも、「じゃあやろうか」って言うと「契約」っていう縛りの中で動けない。
でも、音楽業界の活性化ができるなら、こんな良いことはないので、少し頑張ってみようかなと。少しではないな。かなり本気で思ってるかな。
吉:確かに大手の配信会社とかも還元率のパーセンテージがすごい低いんですよね。以前Podcast配信しようとしたんですよ。そしたら、全然こっちに入らないっていうのが分かって。
A:だって、フォーマットは1回組んでしまえば、後はサーバの問題でしょ。容量が増えていくだけだから。フォーマットもアプリケーション組むのも時間がかかるのは分かる。でも、作ってしまうと、高速道路と一緒で、ある時リクープできるわけですよ。そこからは全て利益となっていく。それをね、会社の生業としてやっていくんだとしたらアリなんだけど、僕らベンチャーじゃないから。
吉:うん。
A:音楽が90年代の時に重宝されていた時期をもう一度目指さなければいけない。みんな諦めてるから。音楽産業はもう終わったってみんな口を揃えて言うから。
吉:ライブでは稼げるけど、楽曲とかでは難しいっていう。
A:これから先、ライブができる人しか残らない。これは1つの在り方として間違いじゃない。でも、音楽には色んな種類があって、ライブが得意な人と、ライブはやらないけど楽曲作るのが得意な人と棲み分けがあるんだよね。でも、ライブができる人だけが、っていう単一指向へ動いていってる。常に選択がないといけない。
A:ちゃんと作った人に還元される。還元されたものでまた新しい音楽を作っていく。より良い環境で。例えば、弦にしても生弦をみんな使いたい。でも使うお金がない。なぜかというと楽曲を買ってもらえないから。制作費が限られた状況でしか作れないから、ゴージャスな音作りが出来ない。そして、どんどんお金が萎んでいく。こんな中でやれない、ミュージシャンは。
だから、そんなこんなで、無謀だとか、音楽業界に背いていることをやり始めていると早速言われはじめて。ある意味「敵」と呼ぼう。そういう人たちの影がちらつき始めてるんだけど、最終的にミュージシャンが集まって、ひとりひとりが個人商店で、独立して、ただ隣にお互いがいてっていう、いつの間にかそういう広がりになっていれば良いかな。それが全てだと思っていて。そういう意識改革をする時代なんだと思う。
吉:ASKAさん、そういう世の中の流れとかを考えるタイプだと思うんですよ。今思ったのは、SMAPの3人が「新しい地図」として、地上波メインじゃなくても芸能活動を続けていける時代になっていることを証明しているんですけど、ASKAさんはどう見てますか?
A:比重が大きいのはTVなんだけど、実のところ芯を食っているのは、見たいものにアクセスするという行動を起こさせるネットの力って大きいと思う。実は音楽番組もそういうところに来てて、もちろん大衆に音楽を聴いてもらうにはTVなんだろうけど、本当に心を打っていく、心を刺していく歌となっていくには、見たいと思う人達の気持ちに応えていくっていう、オンリーワンの時代だよね。そういう意味では、今回Abema TVの枠の中で初回に選んでいただいたことはすごく光栄で。これから音楽番組はネット番組が台頭していくんじゃないかって喋ってた矢先のことなので。番組の内容も聞かずにやろうって決めて。だから、逆指名っていう内容もあとから聞いて。その時に僕は1つ条件を出して。昔からこだわってきた「フルサイズで歌わせてくれるんだったら出演させてください」って、それだけだったかな。
吉:ある時期はTVサイズで歌ってたものの、元々はフルサイズで歌ってきた人ですもんね。
A:デビュー当時からどこか尖ってた部分があって、TVサイズにすごい抵抗があって。でも、TVサイズを受け入れなかったから、自分たちの輪郭を見てもらえるようになって。
例えば、SAY YESのヒットあたりから、今それをやると却って敵を作ってしまうんじゃないか、天狗になってると見えてしまうんじゃないかって思って、TVサイズを受け入れるようになった。で、現場スタッフも入れ替わりがあるでしょ、若いスタッフと。次の打ち合わせは知らないスタッフが来て、いきなりTVサイズ前提から話が始まる。もうそれが当たり前になっちゃって。結局自分たちの「世の中に対してこう映らなきゃいけない」っていう考え方っていうのは正解ではあるんだけど、諸刃の剣であって、今考えるとそれはやっちゃいけないことだったなって思ってるところもある。
吉:受け入れたことでバカ売れしたって言う部分もあるんですか?
A:いや、結局受け入れなかったことで自分たちの足場が作れたので、受け入れてしまったことで足場が崩れたと思ってる。そうは言っても、たくさんのシンガーが集まって、いろんなことを紹介するのがTV番組なので、気持ちはあれどそれを述べることはなくて、だったら出なければいいという考えに徹してた。もちろん必要な時はプロモーションと考えて、TVサイズというのはあるんだろうけど、必要じゃない時は出ないっていうことを強くやっていくことが、これから先の音楽生活の中で自分を表現していくことになるんじゃないかな。
吉:今のところ、九州のローカル番組に出て、そして、Abemaに出てっていう感じですか。
A:そうですね。福岡はね、初めてコンプライアンスの壁を味わって。もうマスコミの格好のネタで、どんどん広がって。
吉:匿名コメントが多いですからね。
A:自分のことをきっかけにかはわからないですけど、スクエアにかっ切りされた報道の外側を読むようになった、報道されてることが全てじゃないってことに気付いてくれだしたので。今回もAbemaTVに出していただいたりで、誤解が解けてきたし。やったことはもちろん悪いんですけど。そうじゃないところで接してくれる人が増えてきたので、そこに対してはちゃんと応えていこうかなと。だから今回の音楽配信っていうのも思い切ってできたんだと思う。
吉:ASKAさんって、昔からメディア不審みたいなものがあったりしたと思うんですけど。
A:ある時期からね。
吉:ある雑誌とちょっと揉めて、そのバトルをまるまる本にしたりして。
A:あれは世の中って言うよりも、ライブ活動をやってきて、僕らのことを本当に愛してくれてるオーディエンスがいて、何気に聴いてくれている次の予備軍みたいなオーディエンスもいて。でも、そのコアな人たちに誤解を与えたままじゃいけないと思ったわけ。だから、あの本は世の中に訴えるためではなくて。無いことをかぎ括弧を付けて記事にしてくるんだから、ちゃんと反論しないといけないなと思ったわけ。あ、それも(記事で)書いてくれたもんね。ありがたかったです。
吉:面白い本だったんですよ。
A:まあまあ、ここでね、そういうことを言ってもしょうがないので、未来を語りましょう。
吉:色々あって大変だったけど。
A:大変だったけど。僕は今、音楽を作ることに専念してて。で、今までのプロモーションではどれだけお金をかけても届かなかった世代が、皮肉にも事件をきっかけに音楽を聴くようになってくれて。ある程度の年齢、キャリアを持つと、色んな物を自分の中に抱えるけれど、失うものが1つだけあって、それが「新鮮さ」。絶対に入れることはできないから。「新鮮さ」を持っているのはデビューしたての人だけで、それからどんどん失っていくもの。でも、今回あの事件で2度目の「新鮮さ」を持ち合わせることができて。そこは大切にして、その層に向かってもちゃんと歌を歌っていかなきゃと思ってますね。
吉:人前で歌える喜びみたいなものものも改めて味わえた。
A:そうですね。
吉:プラスにするしかないですもんね。
A:今はね。背いちゃいけないこともしっかりあるので。と言って、そのことばかり考えて頭を垂れた人生というのは送りたくないので、やっぱり区切りは付けて。あったことはあった。でも前向いて行かなきゃっていう。
A:でも、そういう精神状態だとか起こったことだとか全部知ってくれているから、記事を見てて笑うところもあって、こんなところも知ってくれてるんだって(笑)。
吉:ファンクラブ会報から何から相当買ってますからね(笑)。
A:そうだったんだ。
吉:元々興味あったのが、事件きっかけでよりちゃんと調べようと思って。調べれば調べるほど好きになるんですよ。
A:ありがとうございます。
吉:面白いわこの人、って。そこを伝えたくなったんですよ。
A:読ませていただいています。
吉:良かったです、変に叩いたりしなくて。
A:(笑)いや、叩かれた人もね、それはとりあえず受け止めて。あの、バイキングの坂上くんがそうだった。彼も最初叩いてくる側だったから。でも彼を見てるとね、色んなことをフラットに言う人だから、「あ、叩いて当然だな」と。このフラットな坂上くんっていう人を知りたいなと思って、自分から会いたいってアプローチしたの。で、会うことになって、2、3時間喋ったのかな。すごくいい男だなと思って。そこから、事あるごとに連絡したりしてるんだけど。だから、叩かれても、却って面白いと思った人には会ってみたいなという気持ちは変わらないかな。
吉:ちなみに井上公造さんとかに対してもそういう感じ?
A:ない。
吉:あの野郎曲流しやがってとかもない?
A:ない。いや、ジョークジョーク(笑)。ここであまり語れないから。
吉:でもつい色々言ってしまうタイプ。
A:我慢できないからね。こういうところで場を共有すると、みんな仲間だと思ってしまうわけ。これが俺が騙されるところなのね。
吉:(笑)
A:もしかしたら敵になる人がいるかもしれないから、気をつけなきゃいけないんだけど。みんなでこう共有すると「よし、仲間だ家族だ」って言ってしまう俺はダメだよな(笑)。
吉:(笑)。でも、信用できますよ、そういうところも。
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星野源さんが語るCHAGE&ASKA ~WALK編~
本日体調不良のための有給休暇で、久し振りに空き時間を確保できて、黙々と録音/録画の整理をしてたら、今さらながら気付いたので。もう3か月前くらいの放送になるんですけど、書き起こします。
2017/6/26 星野源のオールナイトニッポン
今、その創作モードといいますか、作曲、カップリング含めてずっとやっててですね、レコーディングもやって、作詞もしてって中で、ふとですね、昔から大好きなCHAGE & ASKAさんの曲を聴いてみようと思って、今日聴いたら、もうやっぱ、すげーな!って思って。
僕は「GUYS」っていうアルバムをとにかく何度も聴いた。あと、小学生の頃は「SUPER BEST Ⅱ」っていうベストアルバムを自分で買って、今でも実家にありますけど、何度も聴いたりとかしてました。
で、今日は「WALK」っていう曲をかけたいと思うんですけど、是非聴いてるあなたにやってほしいのが、今って(ネットで)歌詞検索ってできるじゃないですか。で、歌詞一緒に見ながら聴こうよ、っていうのをちょっとやってみたくて。歌詞本当に素敵で。まぁこれは、より楽曲の世界が理解しやすいってだけなんだけど。
僕がとにかくびっくりしたのは、曲が始まってからサビに行った時の、なんていうんですかね、ずっと海とか奥深いプールで潜水でずっと進んでて、サビのとこで急にボコーって地上に出て来る感じがするんですよ。こんなサビの入り方ある!?っていう。特に今は創作モードに入っているので、すごいな!って。Chageさんのコーラスワークもすごくてですね。歌詞も素晴らしいし、ASKAさんの歌も素晴らしいし。
僕がオールナイトニッポンのクリエイターズナイトっていう、8年位前に単発でやらしてもらった時に、Chageさんからコメントもらったりしたのをふと思い出したりして、今日1曲目にかけたいなと思って。
みんな歌詞見てる?じゃあ一緒に見ながら聴いてみましょう。CHAGE&ASKAで「WALK」。
♪ CHAGE&ASKA / WALK
良い曲でしょう?ほんとすごい!いや~(溜め息)。良い曲だなぁ、鳥肌が立つ。今日色々調べたりしてたら、Chageさんのライブ会場でCHAGE&ASKAさんのベスト盤の販売が再開したっていうお知らせが書いてあって、すごく素敵な気持ちになりました。
お送りしたのはCHAGE&ASKAで「WALK」でした。
星野源さんのルーツの1つとしてのチャゲアスは昔から有名ですが、どうしてもSAKEROCKの頃から「はじまりはいつも雨」の話題ばかりだった感じがして、もっと本人の口から聞いてみたいなという思いが昔からあったので、とても嬉しい不意打ちでした。
で、好きなアルバムが「GUYS」っていうのはもう納得でしかなくて、あれは源さんがまんまコピーしても違和感がないアルバムではないかと。改めて考えると、当時J-POP界のど真ん中に居ながら、決してストレートなポップではない、ジャジーだったりファンクだったりとマニアックなサウンドのアルバムを出したこともすごいし、今の源さんと重なったりもする。
源さんと同世代なので不思議でもなんでもないんだけど、「GUYS」は個人的にも人生で最初に買ったアルバムであり、かついちばん好きな「最高傑作」だと思ってるので、本当に嬉しいの一言に尽きます。
- アーティスト: CHAGE&ASKA,飛鳥涼,田北憲次,CHAGE,西平彰,澤近泰輔,近藤敬三,瀬尾一三,平野孝幸,佐藤準,重実徹
- 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
- 発売日: 2001/04/18
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Perfume 6th Tour "COSMIC EXPLORER" 雑感
Twitterの下書きに溜めておいたのを列挙してるだけなので、流れとかはぐちゃぐちゃです。以下ネタバレあり。自己責任で。
並べてみると不満だらけみたいに見えますが、やっぱり楽しかったです。静岡1、徳島2、和歌山1、2の4公演参加して、とりわけダントツで楽しかった徳島2なんかは、かれこれ10年近く彼女たちのライブ観てて、いちばん盛り上がったし飛び跳ねたし踊ったライブになったほどなので。
- 今回のツアーの構成上のテーマとして『CEというアルバムを引っさげたツアー』と『手ごたえはあったけど東京と広島でしか演らなかった3:5:6:9を他地域の人にも見せたい』なのかな。
- 3:5:6:9のメインコンテンツである3つ。「STORY」も「3569コーナー」も演出はほぼ同じ。「STAR TRAIN」を最後に持ってくるという点も。
- 「STORY」に関しては、あの演出が楽曲の一部のようになってしまったので、3:5:6:9を最後にもう演らない可能性もあるなぁ、と懸念していたので、この『同じものを見せる』に当てはめることで今回もできた感じかな。
- とはいえ、演出の世界観が強すぎるので、どの位置で披露したとしても浮いてしまうので1曲目に持ってくるのは納得。というか、あれはボーナストラックよね。もしくは前座。
- 2曲目。実質1曲目の「FLASH」。無機質な機械音が会場をバキバキにした「STORY」の直後に、歌と呼吸の中間のようなかしゆかの"空気を揺らす"声で始まるあの瞬間は毎回身震いでした。
- サビの『FLASH!』の部分で文字通り照明がFLASHするんだけど、それをより鮮明にするためなのか、他の部分の照明は抑えめな気がした。
- 3曲目の「DF」は、結局最後の最後までなぜこの位置で披露したのか掴めなかった。相変わらず『さーきーまーでー』勢がウザい。自分たちのきったない叫び声でこの素晴らしい曲がぶち壊されてるの、気にならないんだろうか。
- 4曲目「NSwY」。あの長くかつトーンダウンしていく間奏をどう間を持たせるんだろうと思ってたけど、うんまぁ、微妙だったなぁ。映像と振り付けを絡ませてはいるものの、結果より単調さを強調しちゃった気がする。とはいえ大好きな曲なので、今後はライブ用に間奏部分だけでもRemixしてもらったほうが良いかも。
- で、MC挟んでの「寄せ集メドレー」。ほんと要らなすぎる、このコーナー。あんな寸止めの連続、消化不良以外の何物でもない。それだったら、どれか1曲をフルサイズで演ってくれ。しかも、これ用にちゃんと繋ぎ部分をRemixとかしてるんならまだしも、相変わらずのぶつ切り仕事。
- Sweet Refrain!Sweet Refrain!Sweet Refrain!フルでSweet Refrain!やって!
- なぜJPNでも不評だったメドレーを再度やったか。そもそもメンバーは不評だとは思ってない。むしろ好評だと思ってるはず。
- 基本的にライブの感想を直接本人たちに伝える手段であるアンケート。ライブ後の多幸感の中で書くから、ふつうはあまりマイナスのコメントは書かない。つまり、アンケートにメドレーについて書く人は「メドレーが良いと思った」人で占められる、っていうわけかなぁと。アンケート大事。
- ライブに向かう道中、同行者が「SR」と「RITC」と「TSPS」聴けるかなぁ、って言ってたのに、それが全部メドレー入りだった時の『ギャグかよ』感は笑った。
- 「Baby Face」はみんなでクラップするんだけど、イントロの最後はクラップをやめて、ホールに響き渡る深めリバーブのリムスティックを堪能してほしいんだけど、まぁぺったん族多数だからそうはならないよね、、、
- ウェーブはいらなかったなぁ。やってる側は『お、おう』って感じだったので、途中で廃止されるかと思いきや最後までやったのね。ステージから見てるとやっぱり壮観で気持ち良いのかな。あと、ウェーブは座ってる状態から立ってやるものであって、最初から立ってる状態でやってもバンザイどまりなんだよなぁ。
- サブステで披露される「TL」(ツアー途中からは「NF」)、逆サイドのアリーナ席だとほとんど見えなかったりするのが残念。
- あの2つのサブステージの利用機会がちょっと少なすぎるかなぁ。ほぼ、Cosmic Explorer前後の演出のためだけのステージだもんねぇ。で、「Navigate」からの「CE」。あの動く巨大鉄骨の演出はダサかっこいいの極みで好きです。
- 爆音で聴く「CE」は圧倒的な重厚感で最高。もうヘドバンしまくった。Perfumeでこういう乗り方の曲はなかったから今後も演ってほしい曲。
- で、今回のツアー、ライブ全体を通しての組み立て方はモヤッとするなぁ、ていうのが第一印象。
- CEからのPMU→Cling→MWのダンスパーティブロックが怒涛過ぎて、その後の3569→ラストのブロックがそれを超えられなくて、盛り上がってはいるんだけど、結果として尻すぼみなライブになっちゃうなぁというのが、自分がツアー1発目だった静岡の後に思ったこと。
- ダンスパーティブロックでダクダクにかいた汗が、3569のダラダラ進行の間に乾ききってしまって、一旦冷えちゃうと、そっからまた最高潮にもっていくのは割と時間がかかるんよね。
- もちろん3569の候補はほとんどアゲ曲なので盛り上がりはするけど、さっきと同じくらいまでアガりきるのがやっぱり3曲目だったりするので、ここからさらに1、2曲アゲ曲で畳み掛けてくれええええって時にHYH→STっていうのがなぁ。
- なので、ツアー後半戦から3569の後にパピラが入ったのは本当に願いが通じた気がして嬉しかった。そしてやっぱりいつ何時も、Perfumeのライブでいちばん多幸感を感じれるのはこの曲なんだよなー。
- 幸い自分が行った公演はどれも素晴らしいセトリになったけど、3569の3曲目が「Handy Man」とかになったらどうしてたんだろうって要らぬ心配をしてしまうなど。今後も3569コーナー的なのをやるのは歓迎だけど、やっぱりもうちょい中盤に持って来るべきかな。
- 世界観が強すぎる楽曲はリリース時の披露が終わればお蔵入りをせざるを得ないの一例「Cling Cling」もRemixで一気にアゲアゲチューンに様変わりしたし、周囲の評価とは逆に個人的にそこまでピンときてなかった「MW」もライブでの映え方が半端なかったのが今回のツアーのいちばん収穫ではないだろうか。
- 今回の締めのMC、ラストの「STAR TRAIN」のイントロの和太鼓をバックにしんみりしないコンパクトな感じで収めるかと思いきや、終わった後にももう1回MCがあって、あれ1つに集約したほうが良いな。曲が全部終わった後の長いMCはなんだか違う気がするので、やっぱり曲前に。
- アルバム自体がたいして宇宙っぽさがなかったから大丈夫だろうとは思いつつ、宇宙観を前面に押し出したステージ構成だったらどうしようと不安でいたけど杞憂で良かった。むしろ、もっと宇宙コーナーがあってもよかったのでは?とさえ思ったり。「Zero Gravity」とかさ。
- 今回、どの会場もかつてないほどに明らかな新規客が多くて新鮮だったなぁ。アメトークとちはやふるFLASH効果の大きさを思い知った。世間的にはポリ以来の2度目のブレイク期間かな。良い傾向。
- ただ、それとは逆に海外での新規ファンはこの1年で特に増えていないし、増やそうとするような活動も特にしてないので、MSG 2daysを本当に目指す気があるのかないのか、、、
- あと、MSGの言わされてる感はやっぱり気になるなぁ、、、
他にも色々あったけど、下書きに残ってたのはここまで!ドームエディション楽しみ-!
The Top 25 Albums of 2015
2015年の総括!なんとか1月中に書けた!
前年よりはたくさん聴いた気はしてるけど、なんだかんだ去年もずっと忙しくて、思ってた以上にあんまり幅広く聴けなかったなぁというのがやっぱりな感想(n年連続n回目)。まだ未開封のCDもありますしね(白目)。2016年は聴き方も含めて新しいスタイルを模索しないと駄目かも。です。
で、絞るだけでも一苦労なのに順位なんて到底つけれないので今年も順不同で。あと、一気に書いたので最後の方はもう文章グッダグダです。
▼星野源 - YELLOW DANCER
前々作の「エピソード」の時にも音楽好きの中で十分"ブレイクした"ムードがあったのに、それとは何次元も違うところに行き着いちゃって、ほんと2015年は彼の年だったと言っても過言ではないくらい。
内向的な、いわば陰の位置付けだったソロ名義が、SAKEROCKの解散に伴ってかどうかはわからないけど、その陽の部分を持ち込んできたかのような突き抜けた名作。
ルーツであるブラックミュージック色を強めながらも、どこまでも人懐っこい歌謡曲でありJ-POP。昨年のRandom Access Memoriesと同じく、2015年のEDMカウンター的代表作の側面もあるかな、と。
▼MIKA - No Place In Heaven
エレポップに寄った(結果、評価もイマイチだった?)前作から、生楽器をふんだんに盛り込んだサウンドへと原点回帰。
"おもちゃ箱をひっくり返したよう"な怒涛のカラフルなポップチューン、"ジェットコースターのよう"に上下するボーカルとめまぐるしい展開するトラック。使い古された比喩は彼のためにあると言い切っても良いくらいです。
Perfumeや星野源さん、もっと言ってしまうと関さんやMIKIKO先生の作品が好きな人なら、アルバムのカラフルな世界観を表現した「Talk About You」のMVも好きだと思うので是非。(完成度は圧倒的に日本勢の方が上ですけど)
▼Tobias Jesso Jr. - Goon
ピアノと歌を軸に寄り添うギターやストリングス。心の内を静かにそして時に張り裂けそうに絞り出される歌。柔らかい木漏れ日のような60、70年代の空気とともにパッケージングされた100年後も聴けるエバーグリーンな作品。歌詞は内省的で重めな内容らしいけど、それを感じさせない美メロは中毒性あり。
▼髭 - ねむらない
ここ6年くらいすっかり離れてしまってて、その間にメンバー脱退はじめ色々あったりしたようで、そんな環境の変化の中から生み出された作品。
ラウドなツインドラムという彼らの代名詞を降ろし、内向的でフォーキーで土臭さい音楽になったんだけど、むしろ目立ってた部分が影を潜めたことによって、根底にある毒とかアイロニーみたいなものがより鮮明に浮かんできていて、そこにはやっぱり変わらない「狂騒」みたいなものがあった。
2015年の終盤はラスト曲の「闇をひとつまみ」を毎日毎日聴いてました。
▼Toro Y Moi - What For?
またまた路線変更の今作はサイケなギターロック。The Beatlesの中~後期を2015年の音で解釈しましたといった感じ。トラックのゆらぎ・歪みによって、その上に乗っかかるメロディーがより際立つようになって、遅ればせながら彼のポップセンスにようやく気付いた気がする。今作は物足りないという意見もあるっぽいけど、個人的にはいちばん好き。
▼Awesome City Club - Awesome City Tracks 2
良い意味での軽さが魅力だったかつてのシティポップも、ここ数年のリバイバルではその解釈が一気に広がって、洗練されてるのにぶっといっていう音が増えてきたその筆頭がこのバンドかな、と。自然と腰が動くグルーヴと一歩間違えば大袈裟になってしまいそうなアンセムポップスなのに、ストンとスタイリッシュにおさまってるバランス感が心地良い。
▼藤岡みなみ&ザ・モローンズ - S.N.S
満を持しての正式音源リリースで、2作品のどちらも期待以上。幅広い音楽のバックグラウンドを漂わせながらも純粋にキャッチーな職人技トラックに寄り添うノスタルジックなボーカルは、とにかく人懐っこくてスルッとカラダの中に入り込んでくる。マニアックにもサブカルにもJ-POPにもなり得る不思議なポジションを漂っている気がしてる。
▼LUCKY TAPES - The SHOW
Awesome同様、近年のシティポップ界隈で群を抜いて大好きなバンド。ソウル・ファンク色は強いのに、それらの土臭さとは真逆のきらびやかさとか爽やかさが最高だし、そして何より完成度も高い。星野源さんがメジャーシーンで土壌を拡げてくれたおかげで、この辺のブラックを大衆向けに爽やかに消化した音楽は2016年もどんどん拡大していくんだろうな。
▼Miami Horror - All Possible Future
この辺のきらびやかなインディーエレポップってめちゃめちゃ多くてどれに手を出せばいいのやらで逆に全然聴かない、っていう状態だったりしてたんだけど、これは美メロ、爽快、ドリーミーと聴きやすさは断トツ。70~80年代と2010年代におけるハウス、エレクトロ、ディスコ・ミュージックを見事なまでにオシャレに配合したなぁという作品。
▼Ben Browning - Turns
Cut Copyのベーシストのソロ作品。本家同様エレポップなんだけど、メロディや展開がよりポップで時折トロピカルな音使い。とはいえ、甘くなり過ぎない絶妙なところを突いてきていて、踊るもよしBGM的にサラッと聴くのもよしな"着回し"しやすい1枚。
▼Moullinex - Elsewhere
同じく今年よくお世話になったエレポップ。ゆるゆる陽気なパーカッシブトラックに波打つシンセが、ムーディー過ぎないベッドルームディスコ感を与えてくれて、休日の夜によく聴いてました。
▼Mr.Children - REFLECTION{Naked}
Atomic Heart以降の全アルバムは(たぶん)ちゃんと発売日に買ってきたのに、小林武史氏が抜けてセルフプロデュースになったことが大きくて、しばらく買うのすらスルーしていたくらいだったんですけど、ほんとごめんなさい、大人しくさっさと買っとけやって感じの傑作でした。
1つ1つの音に意味とか想いがちゃんと込められてるんだろうなという確かな職人技と併存する、いつもは見られない気迫溢れる荒削りな感情表現は、聴いていて胸を鷲掴みにされるよう。もはやベテランの域の国民的バンドが改めて音楽に正面から向き合った生々しい作品。
▼乃木坂46 - 透明な色
基本的にこれまでのシングルをそのまんま順番に並べたものと、B面の人気投票結果を並べただけのものなので、アルバムとしてのまとまりは皆無なんだけど、やっぱり1曲1曲のクオリティは文句なし。デビュー当初のフレンチポップ路線(オマージュ?)な曲群からの「君の名は希望」「ガールズルール」という神曲への流れは完璧過ぎて怖いくらい。国民全員が沼にハマるべきグループ。
▼Spangle call Lilli line - ghost is dead
5年振りの新作。活動休止前の"らしくない"「New Season」から一転、"らしい"サウンドに戻って来て、安心安定の1枚。折り重なっていくサウンドスケープ的なアプローチから、音数は削られ、よりシンプルにバンドアンサンブルを強調しているといった変化もあれど、やはりそこにあるのは、透明感と静けさの中を泳ぐ仄かな情熱とでも言うべき唯一無二の世界。
▼ESNO - Release
きらびやかなエレクトロニカでヒップホップでジャジーなトラックを淡い靄で包んで物憂げなボーカルが寄り添うドリーミーな音世界。さすがに真新しい音ってわけではないけど、DAOKO、ボンジュール鈴木、リリスク等をフューチャリングしてるあたりが2015年のサブカル音楽シーンを凝縮しているという意味でも挙げておきたい1枚。
あと、本名のKenichiro Nishihara名義の「Jazzy Folklore」も素晴らしいです。
▼My Little Lover - re:evergreen
自分の音楽遍歴の中でも重要なポジションに座する1995年の超名盤「evergreen」の再構築盤と、11年振りに小林武史プロデュースによるアンサー盤「re:evergreen」の2枚組。実際そこまでアンサー的な感じの構成にはなっていないものの、20年前の「evergreen」がそうであったように、実験性を排してとことん良質なポップスを追求したアルバムであることは間違いない。あの世界観の再現がここまで完璧にできるのって、akkoさんのボーカルが良い意味で変わっていないっていうのもあるのかな。"超名盤"っていう大袈裟な表現よりも、"さらに20年後にも安心して聴ける良作"くらいがしっくりくる表現。
▼Cayucas - Dancing at the Blue Lagoon
初期Vampire Weekendにトロピカルでカリビアンなエッセンスを加えたような、ゆるゆるダンサンブルが心地良い。夏によく聴いた。こうやって並べると、2015年は南国に行きたかったのかっていうくらいにトロピカルなのばっかり。
▼ラブリーサマーちゃん - #ラブリーミュージック
めっちゃヘビロテしてるのに、1枚目からこういうのに選んじゃうのは甘やかしだ!もっともっと伸びるんだから!みたいな謎の自己内やりとりがあったりもしたけど、良いモノは良いです。
で、やっぱり、これまでネット上で発表してきた楽曲群から一気に次のステージにジャンプアップした感のある超キャッチーチューンの「私の好きなもの」に尽きます。まだ聴いてない・見てない方は是非。
▼CAPSULE - WAVE RUNNER
パターン化されすぎちゃって巷に溢れるEDMの90%は同じ曲にしか聴こえないんですけど、そんな中でやっぱり生粋のポップス職人が作れば別物だなぁという1枚。いつもEDMをdisってるけど良いものは良いよね。天ぷらがあんまり好きじゃないんだけど、美味しい天ぷらは大好きっていうそれと一緒。(文章書くのだんだん疲れてきた)
▼ぼくのりりっくのぼうよみ - Hollow World
年末に滑り込んできたばかりで正直そこまで聴きこめてない中、年間ベストに入れるか迷ったりしたものの、17歳とは思えないその表現力と今後の音楽シーンを席巻していきそうな可能性に負けた。
個人的な経験と照らし合わせると、七尾旅人やRADWIMPSが出てきた時の衝撃を久々に蘇らせてくれたなぁ、と。
▼akisai - images
今年のschole枠(というのがあるわけではないけど)はこれ。なぜか2015年はなんちゃらニカをあまり聴き漁らなくなかったなぁと今気付いた。そんな中、安定の上質フォークトロニカに管楽器が絡みあうこの質感はありそうであまりなかった音の温もり。映像も素敵です。
▼大塚愛 - LOVE TRiCKY
全編エレクトロハウスをベースにしてクールな側面を見せようとしているんだけど、それに乗っかるメロディがどうしようもなくキャッチーという彼女にしか作り出せない領域。ボーカルの耳触りの良さも最高。元気いっぱいな「さくらんぼ」イメージしかない人全員にとりあえず聴いてほしい。
▼でんぱ組.inc - WWDD
でんぱ組を象徴してきたエキセントリックでめまぐるしい展開の楽曲群よりも、奇を衒わない王道な楽曲群の方が圧倒的に再生回数が多くて、これってつまり、そういう域に達せたってことだよねと勝手に感慨を覚えたり。相変わらずの多忙っぷりだけれど、割と終わりが見えてるグループだけに、それまでにたくさんの作品を残して欲しい。個々のキャラや声がちゃんと立ってるからこそ、どんな楽曲を歌ってもでんぱ組の曲になるわけだから。
▼Outfit - Slowness
売る気があるのか問い詰めたくなるほどの気持ち悪いジャケはさておき、淡々としたリズムにやっぱり淡々と優しく美しく流れるギターにシンセにキーボードにボーカル。これは寝れるな、と思いきや前触れ無く突如歪みだす音像は一発でクセになります。例えるなら、サラッと聴けるレディオヘッド(例えてみたけれどあんまりピンときてない)。
▼Everything Everything - Get To Heaven
メジャー感が増す度にバンドアンサンブルもボーカルも変則かつ複雑になってきてて、でもちゃんとキャッチーさは損なわれてなくて、本物だなぁとか感じたりしてる。
以上。
ちなみに、前年までのベストは下記。