本当はまだ本当を深く知りたいのに

DRILL

個人的に抱いているANAっぽさは薄れた感じ。前作はANAの持つナイスな美メロやギターリフが音のチープさや深いリバーブによってさらに際立ってたわけで、今作での少しの物足りなさと少しの違和感、それは単純にメジャーに行って良い音で録れるようになったという嬉しくも寂しいアレと、歌モノ志向がかなり強くなった感によるもの、でしょう。

とはいえ、かなりの名盤。歌モノ志向が強くなったことで、何かの拍子でグワーンと売れてめざましテレビなんかで蝶ネクタイに取り上げられる日が来るのも夢じゃないかもしれない。それくらいの出来。というか、どっかで耳にしたRIJFに出るという噂は本当なんだろうか。ちょっと期待。

全部良いのでどの曲が、とは言えないけれど、この休日は「SLOW」の歌詞について深く深く長く長く考え込んで妙に切なくなったりしてる。あと、超名曲「天使たちのシーン」に「仔猫ちゃん」を軽くスパイスさせた感じの「LAST SCENE」。この曲に関しては「天使たちのシーン」みたいに10分近い大作にしちゃってもよかったのではと思ったり。

とにもかくにも犬キャラを聴いていたあの頃から10年経った今でも、こういう音に出会って相変わらずハマってしまっている自分が嬉しい。そこから少し離れてみる、こともなく。

80年代生まれ、90年代育ち。ナイスな音楽はだいたい友達。