waffles / 夏夜恋詩


いつもとはスタイルを変えてのワンマン@恵比寿Switch。


まずなんといってもこの日の主役はグランドピアノ。
高音の繊細さと優しさ、低音の柔らかくもあたたかな厚み。
いつもの楽曲達がさらに表情豊かな世界に彩られる。


全部が全部今日のためにリアレンジされているわけではなく、
いつものバンドアレンジのままのものが多かったため、
その恩恵を最大限には受けれなかった曲もあれど、
グランドピアノとサポートギターによる音の厚みは、
今までのとは一線を画くライブであったことは確か。


ライブは幾つかの物語で構築されており、
それぞれの物語のはじまりにはポエトリーリーディングとともに映像が流される。


こういった、テーマを持たせて構成するライブは非常に難しい。
単に演奏するだけのライブの何十倍も魅せるためのパワーを消費する。
それぞれが自由な気持ちで参加するライブとは違い、
ある程度その世界に心の針を向けなければいけないという点で、
観る側も同じようにパワーの消費を求められる。


ただ、それがガッチリ成功しさえすれば、
音楽ライブにとらわれない、その先の域に辿り着く。
映画や劇鑑賞のそれとは違う、もっとリアルに物語のなかに入り込んでいける。


そんなこんなでかなり勝負であったライブは、
かつてないほどに、wafflesが持つ世界観を最も最大限に引き出し、
魅せることができたのではないでしょうか。ね。


プレミアムの名に相応しい夜でした。